Top Copy of Live Wire 2013

知りたい事は“その人”に会って聞けばいい。話せばいい。
さあ、目と耳と舌の冒険にでかけよう!
どんなコミュニケーションだって、言葉から始まる。受け身ばかりじゃつまらない、「その日現場に足を運ぶ」「話す」「考える」が武器になる、楽しみになる。“リアルSNS”=トークイベント 「Live Wire」

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[ Cafe LiveWire 新宿 ]
 トークライブLive Wireのホームグラウンド。新宿五丁目=明治通りからみると「歌舞伎町の向こう側」、靖国通りからみると「二丁目のあっち側」。新宿の喧騒からこぼれ落ちた、都市のエアポケット…いや、進化に取り残されたガラパゴス地帯。日本一のマンモス駅、新宿駅から徒歩十分足らずなのに、ひっそりと隠れ里のように人知れず存在するこの不思議な一角の、更に目立たない雑居ビルの二階。昼は音楽とカレーが売り(ただし寝坊で開店は12時を過ぎることがしばしば)の格安ランチカフェダイニング。週末はトークイベント会場。

 トークと言っても、歌舞伎町の某老舗とは違い、非サブカル。リテラシー皆無の硬直左巻きアウトロー称揚にも、けたたましい空疎なアングラオモシロ至上主義にもウンザリ。五反田の某アカデミック風お坊ちゃんサロンとも違い、『僕らの』『ポジ出し』『決断主義』的上滑り言説には興味なし。むしろアンチゼロ年代。下北沢や代官山のオサレ書店とも違い、大資本のおカルチャーごっこには全くもってファックオフ。このTOKYOの方々の考えるトークライブなんてシロモノは、シュッとしてて、スカしてて、素っ気がなくて、肝心なとこがドショッポネに響かない。米の飯感がないというか、腹に貯まらない。脳も魂も揺さぶらない。ショックもないし、グサっと刺さりもしない。ほんとに水が合わないな。なんでだ。まあ他所のことはどうでもいいが。揺さぶるには、まず自分が揺れないと駄目なんだ。ロックンロール。

 2000年を境に何かがズレたのだと思う。
 よく、9.11を引き合いに出す人もいるが、あれがきっかけではない。むしろ結果だ。密かに集団的無意識の中で進行してきたウンザリやムカムカといった短兵急が、もう言葉で何かを解決できる状態じゃないと、彼らの背中を押したにすぎない。事件の大きさもあるが、あの不条理な光景が僕らの心に残したイメージの強さは、あの風景が僕らの日常にもあるからではなかったか。ツッコむ側も、突っ込まれた側も、“お前らワケワカンネ”と隣人を見下し、予断で憎み、“邪魔者は消えればいい”と共感を欠いた暴力で遇する(言葉も含め)。そのパースペクティブのかなたには、いつも白煙がもうもうと上がるセンタービルの光景がある。テロは社会の外側の悪魔のしわざではない。

 シェークスピアの言葉を窃盗するなら『Time out of joint』。何かの拍子に『時間の関節が外れた』。まさにそんな感じ。つながりの断層。これまで積み上げてきた様々な知恵や、約束や、方法論の連続性がごっそりと2000年辺りで一斉にジャンクヤードに叩きこまれた気がする。あれも一種問答無用のテロだったかも。中には制度疲労を起こした用済みのクズもあっただろう。しかし、生きる仕組みの総てが一斉新装開店するわけもない。パチンコ屋じゃあるまいし。東洋大魔術団の早変わりじゃあるまいし。「ドッグイヤー」だなんて嫌な言葉も流行った。ネットベースの「スキーム」だとか。「断捨離」なんてハシャいでたのもそうだ。「2000年問題」てなキーワードが飛び交って、SE達に徹夜仕事を強いたのも、今思えば『古いシロモノは役立たずだ』という、似非革命、似非断捨離気分の漏れだしだったと思う。用もないのにあれやこれや「変える」ために、ただただ目新しいピカピカした何かに飛びつく“理由”をさがしていたのだ。そんなのはミレニアムの世代わり気分の喧騒が見せたまぼろしだ。『新しいもの』の大半は急ごしらえと思いつきのインチキ手妻ででっちあげた「ミレニアム仕様」だったじゃないか。

 そして、無責任なポトラッチ騒ぎが一段落して、気が付くと僕らの社会はすっかりタガが外れていた。モラルであり、共通認識であり、共同体として持たねばならない緩やかな関連性、共感みたいなものが、おかしな具合に機能しなくなった。世代間で受け渡し、維持しなければならなかったはずの歴史と地図が紛失し、僕らの日常はズルリと気持ち悪く背骨が折れたまま、ターンブルウィードのように、あるいは柔道一直線の地獄車のように、不自然にゴロゴロ地べたを迷走し続けているのではないか。進歩ではなく日々をやり過ごす閉塞へ。フロンティアではなくタコツボへ。まるでモンティ・パイソンのジョン・クリーズのシリー・ウォークのように、堂々とむしろ誇らしげに、ぐにゃぐにゃと根拠なく、異常なまま、あらぬ方向を向けて。

 この迷走感はなんだろう。

 ヒッピー的なロマンティシズムで言うのでもなく、薄ら寒い謀略論者のように被害者気取りをしたいわけでもないが、僕らはやはり何かを間違ったのだ。その何かとはなにかを洗い出す作業を、日々の対話の中からやっていこうと思ったのがLive Wireの始まりでもある。多分その取捨選択のチョンボは、うっかり僕ら自身が切り損ねたハンドルだから。繕う作業を、鹿爪らしい「シンポジウム」や「シミン討論会」とかでなく、エンタメのフレームを使って、街場の理屈の中でやっていきたいとおもったのだ。平成26年ではなく、昭和89年のはずの2014年の今を模索する数々の試みを。意味がわからない? まあいい。問題レスではないが、このパラグラフはスルーしてもらって(も)いい。

 ライブ日以外の夜は店主の気まぐれで開店してます。運良くその日に巡り会えたら、こんな感じで一杯。
ランチメニュー

〒160-0022
東京都新宿区新宿5丁目11-23 八千代ビル2F (「カリカキッチン」二階。階段を上がる)
「CAFE Live Wire (旧ビリビリ酒場)」
 TEL・FAX 03-6273-0430(「碌に為さんが惜しみゼロ」)
■都営新宿線 新宿三丁目駅C6~8出口から徒歩5分 
■東京メトロ丸ノ内線&副都心線 新宿三丁目駅B2出口から徒歩6分 

→連続写真で見る道案内




Live Wire シリーズイベント

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9.19(金) #21開催
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9.22(月)#11【ゲスト:吉上亮】
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9.26(金)#38
『あなたの知らないマイナー特撮の世界#10』
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9.20(金)#2
『特集・半村良』【ゲスト】森優、中島かずき
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9.14(日)#1
『ホラー作家ができるまで』【ゲスト:黒史郎】
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10.18
10.19(日)午前1時=18(土)25時開演

Latest Show Schedule【Sep,2014】

[279]

9/5 Fri「PKD総選挙あとの祭り〜The 開票分析

[出演] 大森望(翻訳家・文芸評論家)塩澤快浩(SFマガジン編集長)

SF界を震撼させた話題のPKD(フィリップ・K・ディック)総選挙。結果を踏まえて、関係者・非関係者まじえて思い入れたっぷりのディック談義。ウラ選挙の「愚作編」投票結果発表も。

新宿 Cafe Live Wire 19:00開場 19:30開演 前売1500円 → 詳細&予約

[280]

9/6 Sat大人の懇談会Ⅰ「成熟する大人の愛と性~ 不倫から婚外恋愛へ“延長戦!

[司会] 亀山早苗(フリーライター)

婚外恋愛は是か非か。5月に開催された「大人の学校〜成熟した大人の愛と性」での参加型討論会の延長戦。胸にわだかまる疑問をぶつけあって考える、知と情と理の交錯する男と女の浮世風呂。心を裸にして一緒に考えよう。

新宿 Cafe Live Wire 19:00開場 19:30開演 前売1500円 → 詳細&予約

[281]

9/12 Fri「談慶の意見だ〜#2

[出演] 立川談慶(落語家)

恒例ギャグ満載のお手製イラスト「絵手紙」をイントロに、きっちり落語三題。加えて、新企画・対談コーナー「談慶が訊く! ベテラン探偵に訊く、この世の嘘と誠」(ゲスト・オハラ調査事務所代表取締役 小原誠)も登場。落語だけじゃない立川談慶の個性満載の万華鏡バラエティ。(トリは「井戸の茶碗」を予定)

新宿 Cafe Live Wire 19:00開場 19:30開演 前売1500円 → 詳細&予約

[282]

9/13 Sat「邂逅!路地裏の博覧強記vs碩学の乱視読者」

[出演] 杉江松恋(書評家)若島正(翻訳家)

21世紀版「夜明けの睡魔」を目指して書かれた、杉江松恋の新刊「路地裏の迷宮踏査」をベースに、“乱視読者”こと若島正の精緻な視点で、海外ミステリの深く豊かな“読み”の悦楽を語り合う。業界注目のディープなトーク。

新宿 Cafe Live Wire 19:00開場 19:30開演 前売1500円 → 詳細&予約

[283]

9/14 Sun「ナイトランドセッション#1 ホラー作家ができるまで〜僕らは十代の恐怖中毒者だった!」

[出演] 朝松健(小説家)黒史郎(小説家)

昨年秋、惜しくも休刊となった“幻視者のためのホラー&ダークファンタジー専門誌”『ナイトランド』の復刊プロジェクトと連動してスタートする連続トーク。「恐怖(ホラー)」をキーワードに、文学・映像・マンガ・心理学・都市伝説・社会学・落語・演劇・怪談実話etc、さまざまな形で闇と不安を探求者してきた恐怖業界の怪奇紳士・淑女がジャンルの壁を超えて遭遇。「恐怖に取り憑かれた」お互いの心の闇と、遭遇した恐怖の数々を明かし合う、究極のホラー談義!。

新宿 Cafe Live Wire 19:00開場 19:30開演 前売1500円 → 詳細&予約

[284]

9/19 Fri「君にも見えるガイブンの☆星#21」

[出演] 杉江松恋(書評家)倉本さおり(書評家)

出版直前の最深の海外小説を生で書評、作家特集は邦訳全作品を読破。濃厚すぎるおそるべきLIVEブックガイド!

新宿 Cafe Live Wire 18:30開場 19:00開演 前売1500円 → 詳細&予約

[285]

9/20Sat「日下三蔵の昭和SF&ミステリ秘宝館#2 半村良日下三蔵、森優、中島かずき

日本のSFとミステリの二大ジャンルが最も熱かったあの時代=昭和。名作発掘マエストロ日下三蔵が、昭和エンタメのエッセンスをたっぷり浴びて育った21世紀の現役作家や当時を証言する関係者をゲストに迎え、歴史的名作と巨匠たちの魅力を語る、濃厚なブックガイドシリーズが開幕! 今回はSFマガジン第二代編集長森優さんをゲストに、昭和の文壇を駆け抜けた伝奇SFの巨匠半村良の伝説をたっぷり聞きます。日下さんの相方には前回も抜群のツッコミでトークを白熱させた、炎の脚本家中島かずきさんが連続登場。

       ※17:30開場(18時開演) 新宿 Cafe Live Wire 前売1500円 →詳細&予約

[286]

9/22Fri「池沢春菜&堺三保のSFなんでも箱(Anything Box)#11
〜SF界ガチンコテレホンショッキング:吉上亮(SF作家)

[出演] 池沢春菜(タレント、コラムニスト)堺三保(評論家)
ゲスト:吉上亮(SF作家)

読んで歌ってツッコめる無敵のSFインタビュア池沢春菜と心配性だけど腹黒じいやの堺三保コンビが、SF界の今を支えるキーマンを招いて、魂の赴くままに聴き倒すハイテンショントークバラエティ!

新宿 Cafe Live Wire 19:00開場 19:30開演 前売1500円 → 詳細&予約

[287]

8/29Sun山本弘のSF秘密基地Live」 #37
「あなたの知らないマイナー特撮の世界#10」

[出演] 山本弘(SF作家/と学会会長) 井田英登(Live Wire)
[ゲスト] 友野詳(小説家、ゲームデザイナー)鋼鉄サンボ(マイナープラモ研究家)

 19:00開場 なんば紅鶴(大阪)前売1500円 →詳細&予約


Under Construction

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[ニコ生 Channel LiveWire ]

ニコ生でトークライブの動画配信を行っています。現在チャンネル会員は募集せず、テスト的に都度課金の単発番組をアップしていますが、近々待望の生番組もスタートします。乞うご期待!

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イベントの模様や出演者によるPod Cast番組を配信中

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